フィリピン・マニラにあるサンチャゴ要塞は、スペイン植民地時代の16世紀に建設された建物。
しかし、その過去の悲劇的な歴史から、現在ではフィリピン屈指の心霊スポットとしても有名なのだ。
今回は、サンチャゴ要塞で何が起きた?歴史と心霊現象を徹底調査!について紹介しよう。
歴史について
フィリピンにあるサンチャゴ要塞の歴史は広く、かなり色濃いものになっている。
そして、悲惨な過去があるので年代順に紹介しようと思う。
スペイン統治時代(16世紀〜)
サンチャゴ要塞は1571年、スペイン人征服者ミゲル・ロペス・デ・レガスピによって建設された。
フィリピンの重要な軍事拠点であり、スペイン総督の本部として使用されることに。
要塞内には牢獄や地下牢が設けられ、スペインに反抗するフィリピン人革命家や囚人が収容されていた。
スペイン統治に反抗する者に対して拷問や公開処刑が行われ、多くの犠牲者を出したという。
毎日誰かの叫び声が聞こえたり、目の前で誰かが亡くなるのは、かなり精神的に来る。

なんで拷問をするんだろうな…。
アメリカ統治時代(1898年〜1942年)
1898年の米西戦争の結果、スペインはフィリピンをアメリカに割譲することにした。
サンチャゴ要塞は、その後アメリカ軍によって使用されるようになる。
要塞の一部は軍事施設として改築されたがその機能は徐々に低下していくことに…。
この時は機能低下もあったため、スペイン統治よりは犠牲者が出なかったという。



国が変わっただけで犠牲者の数が変わるのは何とも言えないワン…
日本占領時代(1942年〜1945年)
1942年に日本軍がフィリピンを占領すると、サンチャゴ要塞は捕虜収容所や拷問施設として再び利用されるようになった。
フィリピン人ゲリラやアメリカ軍捕虜が、厳しい拷問を受け多くが処刑されたのだ。
地下牢は特に過酷で、多くの捕虜が窒息や飢えで命を落としたとされている。
1945年にアメリカ軍とフィリピン解放軍が日本軍と激戦を繰り広げた「マニラの戦い」で要塞の大部分が破壊された。



なんとも言えないな…。



日本軍は何を考えて拷問施設にしたんだろうね?
戦後〜現代(1946年以降)
戦後にサンチャゴ要塞はフィリピン政府によって修復され、観光地として整備された。
要塞内にはホセ・リサール記念館が設けられ、彼の独房や処刑までの軌跡が展示されているのだ。
要塞の一部はフィリピンの歴史教育の場として運営している。
長くなるので所々端折ってしまったが、かなり悲惨な過去を持っていると言えるだろう。
心霊現象は起きる?
サンチャゴ要塞は悲劇的な歴史から、フィリピンで最も有名な心霊スポットのひとつとされている。
スペイン統治時代や第二次世界大戦中に多くの人々が拷問や処刑で命を落としたことから、霊的な現象が起きていると言われいる。
以下に体験談から言われている主な心霊現象だ。
- 泣き声や助けを求める声
特に地下牢や牢獄跡から、苦しげな泣き声や助けを求める声が聞こえる。
訪問者やスタッフは、深夜に「かすれた声で何かを訴える音」を聞いた。 - 幽霊の目撃
処刑場や牢獄で、スペイン人兵士のような姿や、捕虜のような疲れた表情をした霊がいる。
一部の目撃者は、近づくとその姿が消えてしまう。 - 突然の冷気や異常な感覚
要塞内の特定のエリアでは、急に温度が下がったり、不気味な雰囲気を感じたりする。
牢獄跡や地下牢では、訪問者が「息が詰まるような重圧感」や「誰かに見られている感覚」を覚えることが多い。 - 不気味な写真や影の現象
要塞内で撮影した写真に、不自然な影や人型の光のオーブが写り込むことがあります。
処刑場跡では、特に影のような人の姿が撮影されることが多いです。 - 足音や扉の音
要塞内では、誰もいないはずの場所から足音が聞こえたり、閉じられた扉が勝手に開閉する音が聞こえる。
深夜にこれを体験した警備員が配置を変えてもらったというエピソードもある。 - 体調不良や不安感
一部の観光客は、要塞を訪れた際に突然の頭痛や吐き気を訴えることも。
特に地下牢跡や処刑場跡では、訪問者が強い不安感や動悸を感じる人もいる。
サンチャゴ要塞の中でも特に心霊現象が起きる場所があるのでまとめてみた。
- 地下牢
捕虜たちが過酷な条件で監禁され命を落とした場所。
泣き声や苦しげなうめき声が聞こえるとされ、最も多くの霊的な現象が起きる。 - 処刑場
処刑が行われた場所で、人影が目撃される。
ここで写真を撮影すると、不気味な影や人の顔のようなものが写り込むことが多い。 - リサールの独房
フィリピンの国民的英雄ホセ・リサールが処刑前に収容されていた場所。
リサールの霊が現れるという報告は少ないものの、ここで異常な気配を感じたという証言があります。 - 牢獄跡
スペイン時代から使われていた牢獄で、多くの囚人が拷問を受け、命を落としました。
牢獄周辺で霊的なエネルギーを感じる人が多いとされています。
サンチャゴ要塞は、美しい観光地であると同時に、悲劇的な過去を背負った場所でもあるのだ。
訪れる際は、その歴史を尊重しながら注意深く探索することが大切!



心霊現象が見たいからと言って軽率な行動をしないよう心がけよう!
アクセス方法は?
最近は、フィリピンへ旅行に行く人が多くなっているというニュースを見たことがある。
そこで、当記事を見て「旅行に行った際にサンチャゴ要塞に行こう!」と思う人もいるだろう。
以下にアクセス方法を載せておくので、参考にしてくれたら嬉しい。
地図
行き方
自家用車でも行けるが、ほとんどは旅行だと思うので公共機関を含めて紹介しよう。
- ジープニー
フィリピン独特の公共交通機関であるジープニーを利用する場合、イントラムロス(Intramuros)行きに乗車し、要塞の近くで降りると徒歩ですぐ到着出来る。
- LRT(ライトレール・トランジット)
最寄り駅はカリエド駅(Carriedo Station)またはセントラル駅(Central Terminal Station)。
駅からタクシーやトライシクルを利用し、イントラムロス地区へ向かう。
タクシーやライドシェアアプリ(例:Grab)を利用するのが便利。
ドライバーに「Fort Santiago」と伝えれば直接案内してくれる。
マニラ市内の主要エリアからは、約30分〜1時間程度で到着出来る(交通状況による)。
多くの現地ツアー会社が、サンチャゴ要塞を含むイントラムロスの歴史ツアーを提供している。
ガイド付きツアーに参加すると、要塞の歴史や重要なポイントを詳しく説明してもらえるので利用しよう。
いかがだっただろうか?
今回は、サンチャゴ要塞で何が起きた?歴史と心霊現象を徹底調査!について紹介した。
歴史を見ると、統治された国が転々と変わる事に、囚人の扱いも変わったのが驚きだった。
当時の囚人たちの思いもまた相まって、今の心霊現象に繋がっているのではないだろうか?
次回のお話でまた会おう。