ダルハンの廃病院は、モンゴルのダルハン市にある廃墟で、特に心霊スポットとして知られている。
この病院は、かつて医療施設として機能していたが、閉鎖された後は放置され荒れ果てた状態になっている。
過去の歴史や伝説があり、霊的な現象の噂も存在するのだ。
そのため、心霊スポットや廃墟探検を目的とした観光客や冒険者が訪れることが多いのだという。
さて…ダルハンの廃病院の真相についてお話していこう…。
ダルハン廃病院について
モンゴル北部のダルハン市にあるこの廃病院は、かつて市民のための総合病院として市民を支えていた。
しかし、予算不足や設備の老朽化により閉鎖され、今では朽ちた建物が心霊スポットとして多く知られている。
経営している際は多くの患者がこの病院で亡くなったと言われており、その霊が今も彷徨っていると噂されているのだという。
設立の背景
ダルハン市は1950年代から、モンゴル政府と旧ソ連の協力で計画的に発展させられた工業都市。
廃病院が設立されたのは、この急速な発展期における地域医療の拡充が目的だったと言われている。
当時の様子を見てみよう。
当時の設立の要点
- ダルハンの発展と医療ニーズの増加
1950年代から1970年代にかけて、ダルハン市は製鉄やセメント工場を中心とした工業の中心地になった。この人口増加と都市化に伴い、市民や労働者向けの医療インフラの整備が急務となり、総合病院の建設が進められた。 - ソ連との協力と医療システム
モンゴルは冷戦時代に旧ソ連の影響下にあり、ダルハンにもソ連の技術支援が入ることに。当時の病院は、一般診療だけでなく、重病患者の治療や精神医療なども提供する多機能な施設だった。
廃病院に至るまでの経緯
ダルハンの廃病院は、モンゴルの歴史的な変遷と社会の変化を反映した施設になっている。
以下は、病院が設立から廃墟となるまでの具体的な経緯を紹介しよう。
1950~1970年代 建設と稼働
- 目的
急速に発展するダルハン市の労働者とその家族の医療を支えるために設立された。工場での事故や労働災害が多発する中、救急医療の整備が追いつかなかったという。 - 多機能施設
一般外来のほか、手術室や精神病棟、長期入院施設を備えた総合病院として栄えていた。冷戦期の社会主義医療モデルに基づき、ソ連からの支援を受けた最新設備も導入されていた。
1980年代 設備の老朽化と予算不足
- 経済の停滞
モンゴルは社会主義国家として発展していたが、経済の停滞と資金不足により公共サービスの維持が困難に。設備の修繕が追いつかなくなり、病院は次第に老朽化していった。 - 医師と医療資源の不足
モンゴル全体で医療人材が不足し、ダルハンの病院も医師や看護師の確保にかなり苦労したという。
1990年代 社会主義崩壊と閉鎖の決定
- 社会主義体制の崩壊
1990年の民主化と市場経済移行により、国全体が混乱状態に陥った。政府は医療や公共施設への予算を大幅に削減し、多くの地方病院が閉鎖に追い込まれた。 - 新しい医療施設の建設
ウランバートルなど都市部に新しい病院が建設される一方、ダルハンの病院は更新がなされず、次第に利用されなくなった。
廃墟探検や心霊現象に興味を持つ人々が訪れることが増えたが、建物の老朽化による崩落や危険な場所も多いので行くことはおすすめしない。
地元民の間では心霊現象を信じ霊を怒らせることを恐れており、無許可で立ち入る行為は許されていない。
ダルハンの廃病院は、地域社会の医療拠点として始まったものの、経済的混乱や時代の変化に対応できずに廃墟となった。
かつての医療現場で起きた悲劇や患者たちの無念が伝説として語られている。
心霊現象とは
ダルハンの廃病院で、主に見られる怪奇現象を紹介したいと思う。
- 子どもの泣き声
夜間、病院の廊下から幼い子どもの泣き声が聞こえるという証言が多くある。しかし、建物内を探しても誰も見つからず子供の影だけ見えるという。 - 人影の目撃
廃墟を訪れた人々が、病室の窓や廊下の奥で誰かが立っているのを目撃することがあり、影が突然消えることがあるという。 - 足音と物音
誰もいないはずの建物内で、重い足音やドアの開閉音がするため訪問者は「何者か」に見張られている感覚を味わうという。 - 異常な寒気
特定の病室や廊下では突然温度が下がり、鳥肌が立つような冷気を感じることがある。地元の間では霊の存在が原因だと信じられています。 - 「見えない力」に引っ張られる
一部の探検者は、建物内で突然カメラや懐中電灯が動かなくなったり、出口を探している最中に方向感覚を失うという奇妙な体験をしているという。
ダルハンの廃病院は、地元住民の間で「絶対に近づいてはいけない場所」として有名になっている。
特に夜に訪れると霊に取り憑かれる、あるいは病院から脱出できなくなるという都市伝説が地元では語られている。
そのため、若者や心霊探検好きが興味本位で訪れることもあるが、多くの人が「怖すぎて途中で逃げ出した」と話すという。
ダルハンの廃病院に特有の心霊現象
ダルハンの廃病院では、他の心霊スポットには見られない、独特で不気味な現象が報告されている。
精神病棟にまつわる「幻聴現象」
精神病棟とされていた部屋では、来訪者が突然に「あなたを見ている」「逃げてはいけない」など、不気味なささやき声を聞くことがある。声の内容はそれぞれ異なるが、精神的に追い詰められる感覚があるという。
子どもの霊の目撃
病院の廊下や病室で、突然現れて消える子どもの霊が何度も目撃されている。霊は悲しげに笑う、もしくは泣いていることが多く追いかけるとすぐに姿を消してしまうという。
突然の医療機器の音
電気が通っていないにもかかわらず、モニター音や心電図の「ピッ、ピッ」という音が聞こえることがある。また、昔のエレベーターが稼働するような音を聞いたという証言もある。
上記の現象は病院特有の現象であるため、訪れた人々に強烈な体験ができるという。
アクセス方法
ダルハンの廃病院に行くには、公共交通機関が限られているため、アクセスにはいくつかの手段がある。
場所がはっきりしてないため、ガイドと一緒に行くことをおすすめする。
乗り物 | 所要時間 | 費用 |
---|---|---|
鉄道 | 約5~6時間 | 片道₮20,000~30,000(894〜1,342円) |
バス | 約4時間 | 片道₮15,000~25,000 (671〜1,118円) |
タクシー | 約3~4時間 | ₮20万~30万(8,948〜13,423円) |
タクシーはチャーター含めの金額なので、少し高めになっている。
列車で向かう際は、ウランバートル駅からダルハン市への列車が運行されている。
車窓からモンゴルの大自然を楽しみながら向かうことができるが、列車の本数は少ないため事前の時刻表確認が必要だ。
バスで向かう際は、ウランバートルのドラゴン・バスターミナルから長距離バスが運行されている。
バスは比較的安価で、乗り心地も悪くないんだとか。
タクシーで向かう際は、車での移動が最も早く自由なスケジュールで向かうことができるが、途中の道路状態が良くない区間もあるため注意が必要。
周辺施設と観光ポイント
ダルハン市はモンゴル第3の都市であり、廃病院周辺にも観光や休憩に適した場所がいくつかある。
心霊探検を楽しんだ後は、これらのスポットを訪れることでリフレッシュすることができる。
- ダルハン中央市場(Darkhan Market)
概要:地元の食材や手工芸品が豊富にそろう市場。新鮮な肉、乳製品、伝統的な衣類などが売られている。
おすすめ:モンゴルのスナックや羊肉を使った料理、地元の特産品を購入するのに最適な場所。 - カラコルム・モニュメント(Kharkhorin Monument)
概要:ダルハン市中心部に位置するモニュメント。モンゴル帝国時代の首都であったカラコルムへの敬意を表して建てられた記念碑。
見どころ:モンゴルの歴史を象徴する彫刻があり、歴史ファンには興味深い場所になっている。 - ホータル温泉(Khotal Spa)
概要:ダルハン郊外にある温泉施設。モンゴルでは珍しいリラクゼーション施設で、心身を癒せるスポット。
おすすめ: 探検の後、冷えた体を温めたり疲れた筋肉をほぐすのに適している。
心霊体験に行った後に立ち寄ってみては…?
旅行者へのアドバイス
廃墟探索や心霊スポット巡りはスリルがあるが、安全面の配慮や文化的な感覚を尊重することが大切になると思う。
ダルハン廃病院を訪れる際には、以下のアドバイスを参考に行くと良い。
- 安全面の注意
建物の老朽化:廃病院は経年劣化により、崩壊や落下物の危険があります。暗い場所や階段の移動には特に注意してよう。
保護具の持参:厚底の靴や手袋を用意し、ガラス片や錆びた鉄に触れるのを防ごう。懐中電灯も必須。
同行者を確保: 一人での探索は避け、同行者と一緒に行動するようにしよう。携帯電話の電波が弱い場所もあるため、緊急連絡手段も確認するといい。 - 心霊スポット探索の心得
恐怖体験の共有:不思議な体験をした際には冷静さを保ち、同行者と情報を共有するように。パニックにならないことが重要。
ルールと限界を守る:「何があっても出口から離れない」などのルールを決め、無理をせず体調に異変を感じたらすぐに探索を中止すること。 - 緊急時の対応
病院と警察:万が一の事故に備え、近隣の病院や警察の位置を確認しておくことが大事。
大使館の連絡先:パスポートの紛失など不測の事態に備えて、大使館の連絡先もメモしておくと安心。
安全に楽しむための注意点
ダルハンの廃病院を探索するにあたっての注意点を以下にまとめてみた。
- 一人での探索は避け、複数人で行動する。
- 厚手の靴、手袋、マスクなど防護用品を着用する。
- 応急処置キットを携帯する。
- 老朽化した床や天井が危険な場所には立ち入らない。
- 迷わないように目印を付けながら進む。
- 心霊現象に遭遇してもパニックにならない。
- 気分が悪くなった場合はすぐに退散する。
- 無断侵入を避け、許可が必要な場所では事前に取る。
- ゴミは必ず持ち帰る。
- 警察や医療施設の場所を事前に確認する。
- トラブル発生時に迅速に脱出できるルートを把握する。
- 貴重品は目立たせず、盗難や犯罪に注意する。
- 火気の使用は厳禁とし、火災のリスクを避ける。
海外に行くときに必ずしないといけないこともリストに入ってる。
盗難はつきものなので、ショルダーバッグやリュックを前にするなどの工夫も大事だと思う。
訪問する際は、現地の法規に従い、無断侵入を避けることをお勧めします。
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