ロンドン北部の静かな街並みにひっそりと佇むハイゲート墓地。
19世紀に開設されたこの荘厳な墓地は、美しいゴシック建築と緑豊かな自然に囲まれた歴史的な名所となっている。
しかし、夜が深まるとそこは一変してしまう。
吸血鬼伝説や謎の黒い影、ささやかれる怪奇現象…数々の心霊現象が人々を恐怖へと誘ってしまう。
歴史と心霊が交錯するこのハイゲート墓地には、一体どんな秘密が隠されているのだろうか…?
今回は、吸血鬼伝説の舞台!ハイゲート墓地の歴史と恐怖の噂とは!?について紹介する。
歴史
ハイゲート墓地(現地ではハイゲイト墓地という)は、静寂に包まれたロンドン北部に佇んでいる。
19世紀の歴史とゴシック建築が織りなす美しい景観の裏には、吸血鬼伝説や数々の心霊現象が潜んでいると言われている。
歴史と恐怖が交錯するこの場所の真実に迫っていこうと思う。
1830年代 ロンドンの墓地不足とロンドン墓地会社の設立
19世紀初頭のロンドンは人口増加と公衆衛生の悪化により、墓地が深刻に不足していた。
感染症の拡大を防ぐため、政府は市内に新たな墓地を設ける必要があったのだという。
その結果、1836年にロンドン墓地会社が設立され、郊外に計画的な墓地を建設する動きが始まることになる。

昔はご遺体から出る菌の感染力はすごいって聞いたことがある!



今は冷やしたりしてるから感染することは少ないけど昔はそのままだったからね…
1839年 ハイゲート墓地の開設
ロンドン北部のハイゲート地区にハイゲート墓地が正式に開設された。


墓地の設計は庭園のように美しく整備され、ゴシック様式のアーチやエジプト風の回廊などの当時の建築トレンドが取り入れられた。
著名人や富裕層の埋葬地として人気を集め、次第にロンドン市民にとってステータスシンボルのような存在になったという。



墓地って言われなければわからないワン!



今度一緒に行ってみるかい?



ゴースト!怖いからやめたほうがいいよ!
1854年 東墓地の開設
埋葬スペースの拡張のため、ハイゲート墓地の東側(East Cemetery)が1854年に開設された。
当時は、人気の墓地だったということで、亡くなった人はここに埋葬されることが多くなったというのだ。
西側(West Cemetery)に比べてシンプルな造りですが、多くの著名人が眠っている。



今でも眠っている著名人は以下にまとめたワン!
名前 | 職業など |
---|---|
マックス・ウォール | コメディアン・俳優 |
ヘンリー・ウッド | 小説家 |
トマス・マキノン・ウッド | 政治家 |
ハーバード・スペンサー | 進化論学会創始者 |
ラドクリフ・ホール | 「寂しさの泉」などの著者 |
アダム・ワース | 犯罪者 |
ロバート・グランド | 警察官 |
アダム・ワースは「犯罪界のナポレオン」と呼ばれてるので、知っている人は多いのではないか?
シャーロック・ホームズ物語の中で「犯罪のナポレオン」と呼ばれているモリアーティ教授のモデルになっているという。
ロバート・グラントは実は「ビクトリア十字勲章」を受章された1人だ。
1857年、インドの反乱軍との戦闘中、仲間の兵士たちを守りながら敵の激しい攻撃に果敢に立ち向かったのだ。
ロバートは命の危険が迫る中でも冷静に戦い、仲間を救助し、戦況を好転させる重要な役割を果たした。
このような並外れた勇気と自己犠牲精神が認められ、ビクトリア十字勲章が授与されたのだ。
すごい人が入っている墓地なのがわかる。
人気の墓地の理由がわかる気がする。
20世紀 荒廃と放置
20世紀に入り、戦争や経済の変化により、墓地の維持管理が困難になる。
1960年代以降に墓地は次第に荒廃し、雑草や木々が生い茂り、墓石が倒壊するなど荒れ果てた雰囲気になっていった。
この荒廃した姿が人々の想像力をかき立て、吸血鬼伝説や心霊現象の噂が生まれる要因になる。



吸血鬼ってハイゲート墓地からきたのか!



びっくりしたよ!吸血鬼は全世界で有名だもんね!
1960〜70年代 吸血鬼伝説と心霊ブーム
1960年代後半、地元の人々や新聞により「ハイゲート・ヴァンパイア」の噂が広がる。
身長が高く赤い目をした黒い影が現れるという目撃談が相次ぎ、ヴァンパイア・ハンターたちが墓地に集結する騒動に発展。
1970年には地元の心霊研究家たちが集団で墓地に押しかけ、警察が出動するほどの社会現象となった。



警察が来るほどの人数ってすごいなぁ。



憶測だけど20人以上は来ていたんじゃないかな?



そりゃ警察もくるわ…墓地に眠る人たちも安心して眠れないよ…。
1975年 友の会による保存活動
こうして、墓地の荒廃が進んだためハイゲート墓地の友の会(Friends of Highgate Cemetery)が1975年に結成された。
1975年から現在まで、保存・管理活動が行われている。
現在ではガイド付きツアーや修復作業が行われ、美しい景観と歴史を保ちながらも、独特の神秘的な雰囲気が守られている。



著名人のお墓はなかなか見れないから、記念に行くのもありだね!
心霊現象
ハイゲート墓地の歴史あるゴシック建築と、自然が織りなす美しい景観の裏側には、語り継がれる数々の怪奇現象が隠されている。
吸血鬼伝説、不気味な黒い影、墓地をさまよう霊の目撃談――。
歴史の闇に包まれたこの墓地で、あなたは何を感じるだろうか?
以下に、主に噂されている心霊現象をまとめたので見ていこう。
ハイゲート・ヴァンパイア
1960年代後半から1970年代にかけて、多くの人々が「ハイゲート・ヴァンパイア」と呼ばれる存在を目撃したと言われている。
- 特徴:身長が高く、黒いローブをまとい、赤い目を光らせた影のような存在。
- 現象:墓地内で突如として現れ、人々を睨みつけたり、姿を消したりする。
- 騒動:この噂が広がり、ヴァンパイア・ハンターたちが集まって吸血鬼狩りを行ったことも。
ハイゲート・ヴァンパイアの噂が立ってから、全世界にもヴァンパイアがいると言われ始めたのだとか。
日本でのヴァンパイアの目撃は、2025年現在はないそうだ。



確かに日本ではあまり聞かないね!
浮遊する幽霊
白い服を着た女性の霊が、墓地の間を静かにさまよっているという目撃情報がある。
墓地内の階段や墓石の間を滑るように移動する姿が見られる。
頻繁に見かけるため、最初は幽霊と思わずに挨拶をしてしまう人が多数いるというのだ。
挨拶をしてこっちを見られると、数日以内に不思議な現象が起こる、と噂されている。



どんなことが起こるのかちょっと見てみたいから、リリー行ってみて!



なんで毎回私なのよー!
不気味な低い声と囁き声
人気のない墓地内で、どこからともなく低くうめく声や誰かの囁き声が聞こえるという。
特に夜間や霧の立ち込めた日に多く発生するのだとか。
声がいきなり聞こえてきたら、心臓が飛び出てしまうほど怖い思いをするのではないか…。



やっぱり…



私は行かないわよ!
消える人影と足音と墓石から現れる影の人影
誰もいないはずの場所で足音が聞こえ、振り返ると誰もいない。
遠くに見えた人影が、目を離すと消えていることが多いという。
そして墓石の隙間や木々の間から、黒い影がじっとこちらを見つめているという話もあるのだ。
近づくとその姿は消え、再び別の場所に現れるという。
この足音と黒い影は、同一人物なのだろうか…
真偽は未だ不明だという。
ツアー
ハイゲート墓地では、歴史や建築美、心霊伝説を体感できるツアーが開催されている。
墓地は東側(East Cemetery)と西側(West Cemetery)に分かれており、ツアー内容も異なるのだとか。
今回は、東側と西側のツアー内容について紹介していこうと思う。
ガイド付きツアーのみ見学可能(個人での自由見学は不可)
有名なゴシック建築やカタコンベ(地下墓所)、エジプシャン・アベニューなど、雰囲気満点の場所を巡る。
そして吸血鬼伝説や心霊現象にまつわるエピソードも紹介される。
チケットを購入すれば自由に見学可能。
カール・マルクスなど歴史的著名人の墓がある西側よりも明るく開けた雰囲気がある。
ツアー開催時間
- 通常ツアー:日中(10:00~16:00頃)
- 特別ナイトツアー:夕暮れ~夜間(事前予約制)
ナイトツアー開催は不定期だが、夜の墓地を巡り心霊スポットや怪談を体験できる形式になっている。
そして気になるのは、どれくらいの費用がかかるのか。
以下に東側と西側の金額をまとめたので、参考にしてくれたら嬉しい。
西側ツアーの金額 | 東側ツアーの金額 |
---|---|
大人 1人14ポンド〜(約2,272円〜) | 大人 1人5ポンド〜(約811円〜) |
予約方法は、公式サイトや現地で入場券を買えるので、現地スタッフに声をかけてみると良い。
アクセス方法
ツアーや現地に行くのに「どこから行けばいいのかわからない」や「行けないけどマップで見たい!」という人もいるのではないか?
ハイゲート墓地に行くためには、どんな手段があるのかを調べてきたので見ていこう。



レッツゴー!
電車・地下鉄でのアクセス
最寄り駅はロンドン地下鉄 ノーザンライン(Northern Line)
アーチウェイ(Archway)駅で下車する。
駅から徒歩約10分で行けるが、ハイゲート(Highgate)駅からも徒歩約15分で行ける。
車でのアクセス
ロンドン中心部から約20〜30分(交通状況による)で行ける。
専用駐車場はないため、周辺の有料パーキングや路上駐車を利用するといい。



ロンドンで渋滞にハマるといけないから早めに出よう!
地図アプリでの検索
Google MapsやApple Mapsで「ハイゲイト墓地(Highgate Cemetery)」と検索すれば簡単に見つかる。



住所がわからなくなっても名前をいれるだけで見つかるのは嬉しいワン!
歴史と心霊が交差するハイゲート墓地まで、ぜひ足を運んでみては?
いかがだろうか
今回は、吸血鬼伝説の舞台!ハイゲート墓地の歴史と恐怖の噂とは!?について紹介した。
ロンドン北部に位置するハイゲート墓地は、壮麗なゴシック建築と豊かな自然が調和する歴史的な墓地。
多くの著名人が眠る一方で、吸血鬼伝説や黒い影の目撃談など数々の心霊現象が語り継がれる、イギリス屈指の心霊スポットでもある。
特に西側墓地はガイド付きツアーでしか入れず、墓地の奥深い歴史や怪談に触れられる特別な体験が可能なのだとか。
ロンドン中心部からのアクセスも良好で、歴史と怪奇が交錯するこの地は、恐怖とロマンを求める人々にとって外せないスポットだと言えるだろう。
それでは次回のお話で会おう。