皆さんは「ロビー・マンハイムの悪魔祓い」を知っているだろうか?
このロビー・マンハイムの悪魔祓いは、映画「エクソシスト」を制作する際に元になったと言われている事件だ。
映画「エクソシスト」や事件を紹介しつつ、真相を明らかにしていきたいと思う。
目次
元になった事件の概要
ロビー・マンハイムの悪魔祓いは、ロビー・マンハイム(仮名)という少年にまつわる悪魔祓い事件を基にしている。
当時13歳だったので、本人の安全を考慮して本名は公開されていない。
事件の発端は、亡くなった叔母(スピリチュアル信仰者)との「ウィジャボード」遊びが発端だったとされている。
ウィジャボードで遊んだ人のほとんどが、悪魔に取り憑かれていると言われている。
そんな危ないウィジャボードは、世界各国で流行っていた時期があるのだ。
次に心霊現象と悪魔憑依の謎に迫っていこう!
心霊現象と悪魔憑依
元々はメリーランド州に住んでいたロビー・マンハイムだが、この時期から家の中で心霊現象が多発する。
最初は家の中で机などの家具が動くことから始まった。
徐々に、壁から「ドンドン」という音が聞こえたりしていたのだそう。
それからしばらくして、ロビー・マンハイム自身にも異変が現れる。
医療や心理的治療を試したものの効果がなく、悪魔憑依と診断された。
ロビー・マンハイムの異変
- 身体に「地獄」や「助けて」といった言葉が傷のように浮かび上がったと報告されている。
- ラテン語やギリシャ語など、学習したことのない言語で会話する能力を発揮。
- 普段では考えられない力で司祭を押しのけるなど、常識を超えた振る舞いを見せていた。
悪魔祓いは成功した?
カトリック教会の記録では、悪魔祓いは最終的に成功したと言われている。
幼いロビー・マンハイムにとっては、かなり苦痛だっただろう。
記録されている悪魔祓いの成功までや、その後のロビー・マンハイムについて紹介しよう。
最後の儀式
1949年、ミズーリ州セントルイスのアレクシアン・ブラザーズ病院で行われた悪魔祓いの最終儀式において、ロビーは激しい苦しみを経験した。
儀式の中で、ロビーは突然「サタン!」と叫び、凄まじい力で暴れた後に静かになったという。
悪魔が去った証拠
儀式の最中、「セント・マイケル(大天使ミカエル)」の名がロビーの体に浮かび上がったと言われている。
最後に大きな音と共にロビーが深い眠りに落ち、目を覚ましたときには、憑依の兆候が完全に消えていたと報告があがった。
その後のロビーは?
悪魔祓いが成功して以降、ロビーは平穏な生活を送った。
事件後、彼は匿名を保ちながら大学を卒業し、結婚して家庭を持つ普通の人生を歩んだと伝えられている。
ロビーが安全に暮らせていたのなら良かったが、まだ悪魔に取り憑かれている状態なら…と考えるとゾッとしてしまう。
映画『エクソシスト』について
エクソシストは、誰でも1回は見たことがある映画なのではないだろうか?
1973年に公開され、世界中に衝撃を与えた映画「エクソシスト」。
悪魔に取り憑かれた少女とその家族、そして信仰の力で挑む司祭たちの物語は、ホラー映画の歴史に革命を起こしたとも言える。
この作品は、実際に起きた悪魔祓い事件を基にしており、その衝撃的な描写と深いテーマから、単なる恐怖を超えた社会現象となった。
本記事では「エクソシスト」の情報を詳しく掘り下げていこうと思う。
公開年 | 1973年 |
監督 | ウィリアム・フリードキン |
脚本 | ウィリアム・ピーター・ブラッティ(原作小説も執筆) |
ジャンル | 超常現象ホラー |
原作 | ウィリアム・ピーター・ブラッティの1971年の小説「エクソシスト」。 |
製作費 | 約1,200万ドル(日本円で約19億円)2024年11月19日現在 |
興行収入 | 約4億ドル(当時のホラー映画としては驚異的な記録) |
ストーリーの概要
エクソシストの舞台はワシントンD.C.のジョージタウン地区になる。
悪魔に取り憑かれた12歳の少女リーガンと彼女を救おうとする母親、そして悪魔祓いに挑む2人の司祭を描いた物語。
平穏だった家族の日常が、少女の奇怪な行動をきっかけに一変してしまう。
医学的治療が効果を示さない中、母親は超自然的な原因を疑いカトリックの司祭に助けを求める。
若きカラス神父と経験豊富なメリン神父は、少女を救うべく命がけで悪魔祓いに挑むことに!
人間の信仰心と悪の力がぶつかり合う壮絶な戦いが繰り広げられる。
主なキャスト
役名 | 俳優名 | 日本版吹き替え版 |
---|---|---|
リーガン・マクニール(少女) | リンダ・ブレア | かないみか |
クリス・マクニール(母親) | エレン・バースティン | 藤田淑子 |
デミアン・カラス神父 | ジェイソン・ミラー | てらそままさき |
ランカスター・メリン神父 | マックス・フォン・シドー | 久米明 |
キンダーマン警部 | リー・J・コップ | 大塚周夫 |
悪魔の声(パズス) | マーセデス・マッケンブリッジ | 石塚運昇 |
TBS版のリーガン・マグニールの日本語吹き替え版は、めぞん一刻の七尾こずえを担当する冨永みーなさんだ。
映画『エクソシスト』が大ヒットを記録したのは、特異な個性と高い演技力を持つ俳優たちの素晴らしい演技だと思う。
リンダ・ブレアが悪魔に憑かれた少女リーガンを演じた衝撃的な演技は、その存在感から映画史においてトラウマレベルなのだとか!
エレン・バースティンが母親のクリス役を演じ、娘を救うために奮闘する姿をリアルに演じたことも映画の成功に大きく貢献した。
映画の特徴
エクソシストの特徴はいくつかあるが、今回は3つ紹介したいと思う。
リアルな恐怖描写
- 吐血、身体の浮遊、首が180度回転するなどショッキングなシーンが話題に!
- 「現実にあり得るかもしれない」と感じさせる恐怖演出が評価された。
社会的な影響
- 公開当時、多くの観客がショックで劇場を途中退場。中には気絶したり吐いたりする人も続出した。
- 「実話に基づく」として大きな話題を呼び、宗教的論争を引き起こした。
音楽の効果
- 主題曲「チューブラー・ベルズ」が不気味な雰囲気を一層引き立てた。
「ホラー映画の革命」と言われていたエクソシストは、映画公開から愛されているホラー映画となっている。
そして、米国議会図書館に「文化的・歴史的価値が高い」として国立フィルム登録簿に保存されている。
批評家からも「最も怖い映画の1つ」と言われているのだ。
主題曲も載せておくので、よかったら聞いてみて欲しい。
映画の影響はあるのか?
映画『エクソシスト』は、公開後に映画業界や社会全体に大きな影響を与えた。
その影響はホラー映画の枠を超え、文化的・宗教的な議論を巻き起こすほど…。
以下に主な影響をまとめたので見ていこう。
宗教と悪魔憑依への関心
映画は「実話に基づく」とされたため、悪魔憑依やエクソシズム(悪魔祓い)に関する関心が急速に高まったと言われている。
- カトリック教会への問い合わせが増加し、多くの司祭が「実際の悪魔祓い」について説明を求められた。
- 宗教的な議論も活発化し、信仰の力と超常現象の存在について考えるきっかけを与えた。
今現在でも、悪魔祓いをお願いする人も沢山いるのだという。
精神的なものから来ているのか、実際に悪魔が取り憑いているのかは不明。
身体に文字が浮き出るなどの症状があるので、現在も議論されている。
観客への心理的影響
映画のショッキングな内容は多くの観客に強烈な印象を残している。
- 劇場ではショックで気絶や嘔吐する観客が続出し、一部の劇場では上映中止するところも。
- 映画公開後、一部の観客に不眠やトラウマが残り「エクソシスト症候群」とも呼ばれる現象があるという。
鑑賞後に「夢に出てくる」や「実際に歩道にブリッジしている女の子がいた」など、精神的に傷が残る方も増えている。
今でもエクソシスト症候群に悩まされている人も多いという。
ホラー映画の制作スタイルに影響
「エクソシスト」は、リアリティ×ショック要素を融合させた新しいホラー映画のスタイルを確立した最初の映画になる。
- 特殊メイクや音響効果、物理的な効果(家具の動きや首の回転など)の使用が後続のホラー作品に多大な影響があった。
- 心理的恐怖を重視したストーリーテリングが、ホラー映画の主流に!
現在のホラー映画でも、首が180度回るシーンがあったりするのはエクソシストの影響を受けているのかもしれない…
2005年に放映された「エミリー・ローズの悪魔祓い」や2007年に発表された「パラノーマル・アクティビティ」などもエクソシストの影響があると言われている。
これを機に「エクソシスト」など悪魔祓いがモチーフになっている映画を見てみてはいかがだろうか?
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