プネーにそびえる歴史的要塞、シャニワール・ワダ。
壮麗な建物の背後には、忘れ去られた悲劇と奇妙な現象が今も影を落としている。
日没後、この廃墟で一体何が起きるのか――その謎に触れたとき、あなたは無事に戻れることができるのか…?
シャニワール・ワダとは
シャニワール・ワダは、18世紀に建設された要塞宮殿で、かつてマラーター帝国の権力の象徴だった。
しかし繁栄の一方で、内部では権力争いや悲劇が絶えず、その中でも王子ナラヤン・ラーの暗殺事件が心霊現象の発端とされている。
この場所は「呪われた場所」としても有名なのだ。
建設された目的
- 建築年:1732年
- 建築者:バージー・ラオ1世
バージー・ラオ1世は、マラーター帝国の首相(パシュワ)として、その影響力を大いに拡大していった。
プネーを帝国の中心とするため、この要塞を建設したという逸話が残っている。
シャニワールという名前はサンスクリット語で「土曜日」を意味し、建設が土曜日に開始されたことに由来しているのだ。
当初要塞は木造だったが、その後石造りの要塞へと変わっていったのだ。
心霊の存在
シャニワール・ワダでの幽霊の存在は公式には証明されてはいない。
多くの目撃証言や噂が残されているため、インド国内で最も有名な心霊スポットの一つとなっている。
これらの体験談は、歴史的な悲劇や火災の記憶と結びついている。
心霊体験を紹介
シャニワール・ワダで起こった心霊現象をまとめたので、紹介していきたいと思う。
- 叫び声の幻聴
夜になると、「カーカーマー!(伯母さん助けて)」という少年の叫び声が聞こえるという目撃証言が絶えない。特に満月の夜にはこの声が頻繁に聞こえると噂されている。 - 謎の足音
廃墟となった宮殿内の回廊や庭で、誰もいないはずの場所から歩く音が聞こえるという。警備員や訪問者もこれを何度も体験している。 - 怪しい影の目撃
宮殿内では不定形の黒い影が目撃されることがあり、誰かに見られているような感覚を覚える人が多い。これらの影は、ナラヤン・ラーの霊や当時の使用人の霊であると信じられている。 - 急な温度変化
宮殿のある場所では特定の時間になると急激に気温が下がることがあり、霊的な存在が現れる前兆とされている。
少年の叫び声は、必ず夜になると聞こえてくるという話もある。
注意
- 夜間の立ち入り禁止
シャニワール・ワダは心霊現象の多発地として知られており、夜間の入場は禁止されている。警備員も、特に満月の夜には異常な現象が増えると警告している。 - 昼間の観光
日中は観光客向けに公開されていて、歴史的な建物の遺跡を見学することができる。ただし昼間でも「不気味な雰囲気」を感じるという訪問者が少なくない。
心霊報告も多数あるので、気になる方は昼間に訪れてみてはいかがだろうか。
旅行者へのアドバイス
シャニワール・ワダを訪れる旅行者へのアドバイスを以下にまとめてみた。
心霊スポットとしての側面も考慮しながら、安全で楽しい訪問を楽しむためのポイントも紹介していこうと思う。
- 日中の訪問を推奨
特に心霊現象が報告されている夜間の訪問は避け、日中に訪れることをおすすめする。要塞の美しい景観や歴史的な遺産を楽しむには昼間が最適だ。 - 専門ガイドの利用
歴史や伝説に詳しいガイドと一緒に回ることで、シャニワール・ワダの歴史的背景や心霊現象についての深い理解が得られる。またガイドの説明を聞きながら周囲を散策することでより楽しめる。 - 記念写真の撮影
要塞の美しい景観や細部を写真に収めることができる。ただし、特定の場所ではフラッシュを使わないようにしよう。歴史的な建物に配慮し、他の訪問者にも迷惑をかけないように注意が必要。
フラッシュで外観が損なってしまう可能性があるので、絶対にフラッシュを消すことを心がけて散策をしよう。
シャニワール・ワダへの訪問の最適な時期
日本からシャニワール・ワダに行く際に気になるのは、最適な時期ではないだろうか?
最適な時期と最適ではない時期をわかりやすくまとめてみた。
- 冬(11月〜2月)
- 気候:この時期は温暖で、昼間は過ごしやすく、夜は肌寒く感じることがある。最高気温は20〜25°C程度で、観光に最適な気候だ。
- イベント:11月〜2月の間はインドの多くの地域で祭りが行われるため、地域の文化を楽しむ良い機会でもある。
最適ではない時期はこちら。
- モンスーン(6月〜9月)
- 気候:モンスーンの季節は雨が多く湿度が高くなるため、訪問にはあまり適していない。特に7月と8月は集中豪雨が多く、交通にも影響を及ぼすことがある。この時期の緑豊かな風景は美しいため、観光を避けたい場合でも自然の風景を楽しむことは可能だ。
- 夏(3月〜5月)
- 気候:気温が30°Cを超えることもあり、特に4月と5月は非常に暑くなるため外出するには少し厳しいかもしれない。ただし、早朝や夕方に訪れると比較的快適に観光できる。
- 訪問を考慮:夏は観光客が少ないため、混雑を避けたい方には向いている時期だ。
モンスーンは季節風のため、風が強かったら「飛行機が飛ばない」などの可能性があるため気を付けて行こう。
慣れていない気温になるので脱水症状にならないようにしていきたい。
アクセス
シャニワール・ワダへの行き方はこちら。
- 所在地: Shaniwar Peth, Pune, Maharashtra, India
- 最寄り駅:プネー駅(Pune Junction)から車で約10分
- 公共交通: オートリキシャやタクシー、バスで簡単にアクセス可能。
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